佐々木久幸君を偲んで

18才、大学1年生の時に、空手道部で佐々木君と出会いました。それから40年あまり、長いようで短いつき合いでしたね。佐々木君とは、空手部の練習が始まるまでの2~3時間を本屋に行ったり喫茶店へ行ったり、自動車学校へ通ったりして過ごしました。彼は、能率手帳にスケジュールや読んだ本や使ったお金などを整然と記入していました。又、道具や持ち物をほんとに綺麗に使っていました。物を大切にする几帳面な性格でした。卒業してから20年以上あまり合うことがなかったのですが、10数年前からは空手部の年に3回のコンパに出来るだけ出席するようになり、又、お互いの子供達が大阪歯科大学に入ってからは二世会の幹事会といって毎月のように会っていたときもありました。

空手部に1年から入っていたのは、佐々木君と小寺君と小川君と僕の4人ですが、小寺君は若くして亡くなり、そして佐々木君が亡くなり、小川君と2人で「淋しくなるなあ。」と、先日も感傷に浸っていました。佐々木君は本当に穏やかな性格で、怒ったところをみたことがありません。いつもニコニコして僕達を見てくれていました。彼のご長男は医学の道へ進まれていますが、現在、ご長女が診療所を継いでおられますが、3~4年すればご次男も歯科医になられて一緒に診療されることでしょう。ご長女は医院運営をたいそう頑張っておられることは存じていますが、何分まだお若いので、経験豊富な先輩の皆様、御相談にのってあげたり御指導よろしくお願いいたします。だれよりも家族思いだった佐々木君を安心させてあげたいと思います。

(辰野 隆記)