新型コロナウイルス感染症の影響により、3年ぶりの開催となった2022年度ポストグラデュエートコースのコース目が令和4年11月27日(日)、本学天満橋学舎で開催されました。今回は、本学障がい者歯科専任教授である小野圭昭先生と本学大学院障害者歯科学非常勤講師である岩山和史先生に「明日から実践できる摂食嚥下機能評価メソッド~訪問診療にも役立つ!!~」というテーマでご講演頂きました。
近年、摂食嚥下障害や誤嚥性肺炎は社会問題となっており、われわれ歯科医師が治療に携わることも多くなった分野です。しかし、実臨床においては、訪問診療の現場などで検査に制限があり、診断や治療に苦労することも多いと思います。そのような悩みを解決するために今回は、明日から誰でも臨床現場で実践可能な評価メソッドをコンセプトにコースを組んでいただきました。
まず、午前の部は小野教授より摂食嚥下障害の原因や関連する基礎疾患の説明から検査方法やリハビリテーションの概念に至るまで順序立てて分かりやすく講義いただきました。午後からは岩山先生より実際の臨床現場で実践されている評価メソッドをハンズオン形式でご指導いただきました。摂食嚥下障害を改善させるためには現症を正しく評価し、原因を特定することが重要であることを再認識することができ、またテーマごとに参加者同士で相互実習を行うことで非常に知識が身につきやすい構成となっていました。
当日は本学卒業生のみならず他大学出身の先生方も含めて10名の受講生が講習を修了致しました。適切な感染防止対策を行うことで、ハンズオン形式で開催することができ、非常に濃密な満足度の高いコースとなり、摂食嚥下の分野における歯科医師の可能性を感じる1日となりました。
(大57回 渡辺 昌広 記)