開講報告

平成21年度ポストグラデュエートコース 2コース 事後抄録

オーソドックスな根管治療-診断から経過観察まで-

Orthodox root canal treatment All processes from the diagnosis to the passage observation
北九州市開業 たちわな⻭科医院 ⽴和名 靖彦

講演は、根管治療の概論から⾏った。
演者の考える根管治療の必要条件として、術中、術後に痛くないこと、⻭質の保存が図られること、グローブ着⽤で⾏えるよう術式が簡単であること、患者さんに⼿際の良さを⾒せる為治療時間が短いこと、を解説した。次に治療に利⽤する器具、機材を演者の考えを交えて解説した。
根管治療は⼤別して感染根管治療と抜髄に分けられると思うが、まず最初に超⾳波洗浄と機械的根管形成を使った感染根管治療について述べた。 X線診断のポイントとしては、 正常像を覚えること、⻭槽硬線と⻭根膜線の読影、デンタルX線写真の質、デンタルX線診断の限界、急化Perと⽝⻭部の特殊性、予断と先⼊観について述べた。
メタルコアーの除去は、エナック(⻭科⽤多⽬的超⾳波治療器 ・⻑⽥電機⼯業株式会社 )を使い、超⾳波による合着セメントの破壊により、その⽬的を達成しているが、⻑所、短所、チップの当て⽅などを説明した。
根尖病変が出来るのは根管内に抗原があるからであるが、抗原性物質の除去を⾏うために、根管治療の対象としての根管の形態を知ること、抗原性物質の除去の確認の⽅法などを述べた。
具体的な治療時の説明事項を、感染根管のX線的分類別に述べた後、根管治療のジレンマと称して根管形成の考察、⼿順を述べた。断⽚的内容としては、GPはエンジンリーマーの回転による発熱で軟らかくなる、残りはユーカリ油で溶かして除去する。削⽚、⻭髄の⽯灰化したものは、NaOClで溶かして(軟らかくして)除去することとなる。
演者は、SEC1-0を使い、機械的根管清掃を⾏っているが、意義としては、効率化(術者の疲労軽減)、治療時間の短縮化(患者さんの疲労軽減)、容易さ(グローブ着⽤)などが挙げられる。
根管治療に付随するものとして、デンタルX線写真の撮影と管理(X線写真の規格化)、根管治療における患者さんとの関わり(患者さんから、信頼を得るためには、治療が痛くない事が望ましい)、根尖病変の治療と予後についても、述べた。最後に、ペリオドンを使った⿇酔抜髄の具体的⼿順を解説して、講演を締めくくった。