開講報告

平成26年度ポストグラデュエートコース12コース

パノラマX線撮影における原理と読影

 平成27年2月1日(日)、本学天満橋学舎7階にてポストグラデュエートコース12コース(卒直後コース)が開催された。
 このコースは歯科放射線学教室が担当し、清水谷公成主任教授 蒲生祥子講師 秋山広徳講師による「パノラマX 線撮影における原理と読影」というテーマでの講演であった。
 まず秋山広徳講師による「パノラマX線撮影のー理論・撮り方—」というテーマでの講演があった。パノラマX線とは断層撮影で「目的とする構造物を鮮明に、周囲の構造物はぼやかす」という理論の説明の後、その撮影方法(患者の位置づけや断層域)についてのわかりやすい解説があった。 続いて蒲生祥子講師による「パノラマX線撮影のー原理と読影」と題した講演があった。主に障害陰影についての説明、接線効果、被ばくについて等の話であった。その後読影の方法に続き臨床症例を数症例 示していただいた。最後にパノラマでは観察しづらい構造物に対する注意などがあった。
 最後は清水谷公成主任教授の講演であった。2人の講師の重要事項の総括に続き、取り上げたお話が、翼状突起前縁、上顎洞後壁、そしてパノラマ無名線(頬骨後面および頬骨突起)の話であった。
 多くの一般医がパノラマX線を撮影し読影しているのだが、この上記の部位まで確実に読影出来ているか疑問が残る場所である。今回この部分を意図して説明されたのは「歯科医が最も見過ごしやすいこれらの重要構造を絶えず意識し、日常的に注意しておくことが我々歯科医の責務である」という教授の明確なメッセージである。
 今回のコースで我々はX線撮影の重要性を再確認出来、これからの臨床に役立てる知識をご教示いただけました。

報告者:P.G.C.委員 釜田博史 (大30回)
文  責:P.G.C.委員長 佐古 好正(大28回)